応用情報技術者試験を受けてきました

先日(2024/10/13)、応用情報技術者試験(AP)を受けてきましたので、その報告をします。

基本情報技術者試験に合格しましたので、応用情報技術者試験も軽い感じで受けてみましたが、思ったよりも難しく、合格しているか怪しいです。

基本情報よりも応用情報のほうが簡単ということを昔聞いた覚えがあったので、かなり油断していたのですが、それって基本情報がCBT方式になる前のハナシなんですかね?

筆者の情報は以下のようになっております。

  • 大学時代は情報系の学部生
  • 基本情報技術者試験を半年前に合格
  • 現在、組み込みエンジニア

申し込み

応用情報技術者試験の申し込みは以下のサイトで行いました。

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

情報処理推進機構(IPA)の「応用情報技術者試験、高度試験、情報処理安全確保支援士試験(PBT方式)」に関する情報です。…

試験日の3か月前に申し込みました。

基本情報のCBT方式(パソコン上で解く試験)とは違い、応用情報はPBT方式(紙ベースの試験)となっております。また、試験は春と秋の年2回実施されます。

受験料は7500円でした。

出題される問題

応用情報は午前試験と午後試験があり、両方とも合格基準点(60点/100点)を超えることで合格となります。

午前試験

  • 問題形式:4択問題
  • 試験時間:150分
  • 問題数:80問

午前試験ではIT用語の正しい説明文を選ぶ問題が主に出題されます。

基本情報の科目Aとほとんど同じで、出題範囲も重複しています。ただし、基本情報よりも出題範囲が 2 倍くらいでかい気がします。過去問を解いても見たことがない問題が 3 割くらい出ました。

また、基本情報よりも業務に関係する問題(大学生のときには縁がない問題)が多い気がします。

午後試験

  • 問題形式:記述式
  • 試験時間:150分
  • 問題数:必須問題1問+大問10問から4問を選択

午後試験は記述式となります。

必須問題である情報セキュリティを1問解き、以下の10問から4問を選択して解答します。

  • 経営戦略
  • プログラミング
  • システムアーキテクチャ
  • ネットワーク
  • データベース
  • 組込みシステム開発
  • 情報システム開発
  • プロジェクトマネジメント
  • サービスマネジメント
  • システム監査

筆者は今回、プログラミング、システムアーキテクチャ、組込みシステム開発、プロジェクトマネジメントを選択しました。いくつかのネット記事に午後試験はこの問題がおすすめと書いてあったので、それを鵜呑みにしています。

内容としては結構むずかしかったです。記述式のため、選択問題のようにふわっとした知識では解けず、IT用語をきちんと理解する必要があります。

新米ではありますが、一応組み込みエンジニアではあるので、組込みシステム開発については楽に解けると思っていました。しかし、仕様を素早く理解して実装方法を考えなければならないため、普通に難しかったです。「これ組込みの経験ない人解けるの?」と本気で感じました。

勉強方法

不合格である可能性があるため、参考になるかわからないですが、学習時間はだいたい以下です。主に勉強は通勤時間中にしてました。

  • 日数:1か月間
  • 学習時間:約25時間

応用情報は基本情報の出題範囲と重複しているため、参考書については購入しませんでした。ただ、本番の試験では基本情報で出てこない問題が半分近く出てきていたので、購入したほうがよかったかもと後悔しています。

午前試験の過去問については以下のスマホアプリを使って取り組みました。

App Store

‎「全問解説付 応用情報技術者 午前 一問一答問題集」は、ITプロフェッショナルとして必要とされるスキルを証明する国家資…

基本情報で使った同じデベロッパのアプリが良かったので、上記のアプリを使いました。アプリ内課金900円で問題数を約390問に増加させて、試験日までに全問解きました。

午後試験の過去問については以下のサイトを使いました。

応用情報技術者試験ドットコム

時間がなくて、試験前日に初めて午後試験を解きました。初めて解いたとき、思っていたよりも問題が難しく、「明日は無理かもしれない」と思いました。

試験当日について

試験当日は10分前に試験会場に到着しました。30分前には到着する予定でしたが、証明写真を撮り忘れていました。すでに試験官が受験者に説明していたので、20分前には到着していた方が良いです。

会場内

基本情報と同じ気分で試験を受けにいったので、ちゃんとした試験の雰囲気で身が締まりました。

基本情報とは違い、受付はなく、受験票を持って受験番号の席に座るだけで試験を受けられました。

午前受験

試験前に腕時計をカバンから出すのを忘れて、時間がわからなくて結構焦りました。みなさんは受験の際、腕時計の準備を忘れないようにしてください。

午前試験については過去問で見たことがない問題がかなり出てきました。だいたい以下のような問題です。

  • AIにおける教師あり学習での交差検証に関する記述はどれか。
  • 量子超越性(Quantum Supremacy)の説明として、適切なものはどれか。
  • ストレージのインタフェースとして用いられるFC(ファイバチャネル)の特徴として、適切なものはどれか。
  • DNSSECの仕様はどれか。

交差検証?、量子超越性?、ファイバチャネル?、DNSSEC?、全然わからなかったので勘で解きました。

また、基本情報と比べて試験時間が長く、集中力を保つのが大変でした。あとは午前試験については問題を速く解く人が多く、途中退出する人が多かったです。

午後試験

前日の午後試験の過去問では時間内に解くことができなかったため、半分合格をあきらめていましたが、本番では「意外に時間内に解けたかな」と思います。

最初に問題文を読まなくても解ける問題を解いて、時間があったら解けなかった問題を解く作戦でいきました。

文で解答する問題については自信ないですが、プログラミング、システムアーキテクチャ、組込みシステム開発については上手くできたと思います。

情報セキュリティとプロジェクトマネジメントについては採点者の方が部分点をくださることを祈ります。

試験結果

試験結果については 2024年12月26日 に発表されますのでしばらく待ちたいと思います。

一応、午前試験の自己採点結果は以下です。

表:午前試験結果(自己採点)
テクノロジ系 マネジメント系 ストラテジ系 合計
32/50 7/10 14/20 53/80

6割(48/80)以上解けばよいので、とりあえず午前試験はギリギリ合格しているかなと思います。自己採点しているとき、4回連続で不正解だったときは少し焦りました。

午後試験の解答例は2024年12月24日に出ます。自信はないですが、解答は記述したので希望はあると思います。

感想

全体の感想

応用情報については基本情報よりも仕事に役立つ試験だなと思いました。

例えば、筆者が半導体メーカーで働いていたとき、請負業者の雇用者の方に一回メールを返信しただけで上司から怒られたことがありました。偽装請負を疑われるから窓口の人に連絡してくれとのことでした。

そのときは、「そんなのわかるか!!」と思いましたが、応用情報の勉強している際に偽装請負に関する問題が出てきて、応用情報で学べることなんだなと感じました。

他にも大学時には聞かなかった単語だけど、業務では使う単語の問題が出てきて、応用情報の勉強で仕事の理解が深まりそうだなと思いました。

おススメな人

  • 業務で使う単語をあらかじめ知りたい大学生
  • 業務で使う単語の理解を深めたいエンジニア

応用情報は業務で使う単語をあらかじめ知りたい大学生には適している試験だと思います。応用情報の勉強で単語の表面的な理解しかできていなくても、業務のときに「これ応用情報でやったな」と思い出せるかもしれません。

また、業務で使う単語の理解を深めたいエンジニアにも適してると思います。経営やマーケティングについて理解を深めることができますし、自社のプロジェクト管理方法が何に分類されるか理解できるかと思います。

今後について

とりあえず、応用情報の合格発表まで待ちたいと思います。もし、奇跡的に受かっていたら、次はエンベデッドシステムスペシャリストを取りたいかな。もしくはE資格というディープラーニングの知識やスキルを有しているか認定する AI エンジニア向けの資格があるので、そちらを取るために勉強してみてもいいかなとも思います。